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Project Season サマーコンサート

9月6日、西早稲田のTokyo Concerts Lab.にて“Project Season”のギターコンサートがあり伺いました。
こちらのグループは早稲田大学ギタークラブOB・OG4名からなり、メンバーは藤枝あゆみさん、岡野水香さん、堀口季節さん、長谷川大輔さんです。

伺う前、若い方4人のメンバーと聞いておりましたので曲目について70代の私はほんの少し気がかりでおりました。
しかし当日プログラムを開きましたら、気がかりが楽しみに変わりました。
そこには夏を思わせる曲名が並び、昔ラジオで聴いたA.C.ジョビンの曲もあり『プラテーロと私』の文字も見えたからです。

ソロ演奏最初の曲バリオスの『情熱のマズルカ』ですが、範彦のレパートリーには無かったので興味深く聴きました。繰り返されるゆったりしたメロディーと独特なリズムからは秘めた情熱を感じ南国の踊り手を想像しました。A.C.ジョビンのボサノバ『Wave』『Felicidade』の演奏からは、人恋しいような懐かしいようなメロディーに遠い夏の夕暮れの景色が浮かび心がゆったりとして心地よい時間でした。「プラテーロとわたし」の本は範彦から薦められて20代の初め頃読みました。それからはロバが好きになり、余談ですが当時、東中野にロバに乗って往診に行かれるお医者様がいることを知り、何回かそちらのロバさんに会わせて頂いたのを思い出しました。1曲目の『プラテーロ』ではトツトツと歩く足音が表現されていました。「はがねつくりのようなプラテーロはお月さまの銀の色をしている」という文中の一節が思い出され温かい気持ちになりました。

四重奏はどの曲も息が合っていました。『謎の少女、再び』は初めて聴く曲でしたが特に曲の終わり方が不思議で難しそうで魅力的で、また聴きたいと思いました。『Desert』からは何か大きな力をもらえそうな気持ちになれました。

ソロ演奏からは若い方の集中力や力強さを感じ、重奏からは音を合わせ楽しげに歌う演奏に感動しました。息の合った心地良いトレモロの美しい音も耳に残りました。夏にまつわる曲をたくさん聴かせて頂き、楽しい一夜でした。そして選曲をされた若い方々のセンスの良さにも感心しました。演奏者もお客さまも殆ど若い方ばかりのギターコンサートは私にとって初めてのことで、新鮮な感動がありました。次回はAutumnでしょうか、Winterでしょうか、楽しみにしております。