”午後のバロックコンサート”
オランダの画家フェルメールの代表作<真珠の耳飾りの少女>がオランダから12年ぶりに再来日する記事を新聞で読みまして、春に伺った”午後のバロックコンサート”の素晴らしかったことを改めて思い出しております。

そちらは5月31日中野区の古民家「くまから洞」にて朝倉未来良氏(フラウト・トラヴェルソ)と木村夫美氏(ヴァージナル)による演奏会です。「くまから洞」の外観は5,60年前には住宅街ではよく見かけられた、なつかしい感じのする民家です。扉に近づいた時には演奏者の方自ら開けて迎えてくださり恐縮いたしました。

温かみのある梁が立派な室内に通されると、まず会場に置かれたヴァージナルに目がいきました。その姿は華やで落ち着いた美しさがありました。

そしてオーナーご夫妻の淹れてくださった温かいたっぷりのカフェオレがとてもおいしく、これから始まる豊かな時間が期待されました。
バロックコンサートならではの曲目からはどれも独特なメロディーが感じられました。ヴァージナルの45鍵から響く音色はチェンバロとも違い繊細ですが素朴な深い感じがいたしました。

またチェンバロに比べて音が小さいのでこ会場の広さに合っているようにも感じられました。そして、そこにフラウト・トラヴェルソの温かみのあるやさしい音が重なります。


説明書にありますような、フェルメールの絵に描かれた貿易で豊かな、音楽を愛したフランドル市民の家庭生活が思いうかびました。特にそう感じられたのはイングランド古謡「グリーン・スリーブス」です。即興でたくさんの変奏曲を演奏されました。

おふたりの息の合った楽しそうな演奏にこちらもすっかり引きこまれました。又、バード作のとてもゆったりしたパバーヌや、軽快なガイヤルドの対比が美しかったですし、ファーナビー作「ダフネよ帰れ」は400年前の神話にもとずく曲で、その話が想像できて興味深い気持ちになりました。楽しい気持ちで帰路に着きながら合奏への憧れを感じていました。お二人の次回「くまから洞」のコンサートは12月6日の予定と伺っております。また楽しみにしております。
また独奏が殆どの範彦の演奏活動でしたが何回かの共演の演奏会もありました。
1974年11月に東京ヤクルトホールにて、リコーダー奏者フェルディナント・コンラート氏と共演をしました。またレコード録音では日本コロンビアからリコーダー・多田逸郎氏「リコーダー名曲アルバム(3)」にて共演しております。





